LSU Everbearing(LSUエバービーリング)

LSU Everbearing(LSUエバービーリング)

シノニム:Dokkar(DFIC222), Kadota(DFIC066), Lemon(DFIC219), Troiano トロイアーノ(DFIC046), White Texas Everbearing(DFIC162),Florentine, Honey Fig, Dottato,
夏秋兼用品種
果実の大きさ:夏果50g 秋果30g
果皮:黄緑
果肉:琥珀色
目:小さく閉じている
耐寒性ゾーン:7A~(-17.7~-15.0度以南)(北海道南部~)
原産国:イタリア

特徴・味・耐寒性

  • 夏秋兼用品種で、夏果50g 秋果30gぐらいの大きさで、果皮は黄緑色・果肉は琥珀色で柔らかく
  • 味は、柔らかく甘味が強く豊かな風味がありジューシーで人気があります。
  • 果実はとても甘く、素朴な味わいで、蜂蜜に似たイチジクの蜜がたくさん出ることから、ハニーイチジクと呼ばれています。このスタイルのイチジクで育った人に最適です。
  • 耐寒性:強 耐寒性ゾーン:7A~(-17.7~-15.0度以南)(北海道南部~)
  • 皮が薄く種がほとんどないため食感も優れていて、生食が主ですが、ドライイチジクや加工用としても適しています。
  • 目が閉じているので、害虫・雨にも強く、美味しく豊産生で、初心者にも育てやすいので家庭菜園に最適です。

栽培

  • 温暖な気候を好みますが、他のイチジクの品種と比べて耐寒性が高いことで知られています。耐寒性ゾーン:7A~(-17.7~-15.0度以南)(北海道南部~)
  • 炭疽病やネコブセンチュウ、カイガラムシといった病害虫に対して優れた耐性を示しますが、 不利な条件下では特定の病気にかかりやすい可能性はありますので注意が必要です。
  • 地植えの場合は、桝井ドーフィンと同じように一文字仕立てが、生産性と管理の面でおすすめですが、庭の鉢植えの場合、一文字仕立ては場所を取るので開心自然形でも大丈夫だと思います。
  • 樹勢が強く、剪定せずに放っておくと、高さは3~4mに達し、同様に広がることがあるので、剪定を行うことで、その大きさや形をコントロールすることができます。また、美味しい秋果を実らせるためにも冬季に強剪定をしてください。
  • カミキリムシ(テッポウムシ)の対策として、ガットサイドSまたは、テッポウムシ予防樹脂フィルムなどを必ず幹に塗っておくようにしてください。2~3年目の樹だと枯れてしまいます。
  • 薬剤に関しては、冬季に石灰硫黄合剤を散布しますが、風通しと雑草の管理がしっかりできれば、その都度病害虫に合わせた散布をおこなえば大丈夫だ他思います。
  • 春肥として、N(窒素)-P(リン)-K(カリ)13-10-13を1~3年150g、4年以降450gと増やしていってください。

日本では、販売元の【Lynx Fruit Collection】が2010年にルイジアナのDurio Nursery(現在のLouisiana Nursery)社より導入したLSUの冠が付いた品種と知られていますが、2010年に実施された遺伝子検査によってKadota, Dokkar,Lemon, Troiano,White Texas Everbearingと同じ品種と言うことが判明しました。
また以前からシノニムとして知られていたFlorentine, Honey Fig, Dottatoも同一品種です。

海外の有名サイトFigVarietiesにも最初に最初に記載されています。

なぜLSUの冠が付いたのか?Troiano(トロイアーノ)、Kadota等と同一品種!

ルイジアナのDurio Nursery社の社長の父親は、ルイジアナ州立大学で、エド・オルーク博士に協力していたので、現在の社長が、比較目的で植えられていたKadotaを、LSU試験農場で栽培されていたという理由だけで、間違ってLSUイチジクとラベル付けしてしまったのが原因のようです。
ourfigs参照

栽培イチジク (Ficus carica L.) の遺伝子構造と分化より

2010年に実施された遺伝子検査に基づいて(図の赤の点線の部分)

L.S.U. Everbearing(DFIC206),Kadota(DFIC066),Dokkar(DFIC222), Lemon(DFIC219), Troiano(DFIC046), White Texas Everbearing(DFIC162)は、同じ品種と判明しました。

LSU EverbearingとKADOTAのTwitter!

LSU Everbearing(LSUエバービーリング)紹介のYouTube

LSUエバービーリングの初なり秋果が2つ実りました。 1つは完熟しすぎ、もう1つは大雨でパックリ割れましたが食べてみました。 パックリ割れた実を食べてみましたが、 まだ若い実で皮が硬い状態にも関わらず甘かったです。 完熟した実を割ってみたら断面がやばすぎでした。 黄金色で蜜がトロットロ。もはや別のイチジクでは? カビと腐敗が無ければ食べてみたかったのですが今回は見送りました。 LSU Everbearingは条件が整ったらとんでもなく甘いイチジクになりそうな予感です。

イチジク畑のLSU Everbearing(LSUエバービーリング)とKadota

【2023/4/17】
LSUエバービーリングが、2010年の遺伝子検査により、Kadotaと同じものだということがわかり、比較目的で購入したKadota(カドタ)が届きました。
パット見た感じ似ているようですが、剪定後のLSUエバービーリングが芽吹いて少し葉を付けたころで比較したいと思っています。

LSUエバービーリングとKadotaの葉を比べて!

【2023 5/3】
上の写真が以前から栽培していたLSUエバービーリングで下の写真が比較目的で購入したKadotaになります。

イチジクの葉を比較する場合は、新芽から現れる幼葉を比較するとわかりやすいと言われています。
比べてみるまではこれほど似ているとは思いませんでしたが、出たばかりの少しギザギザのある3裂葉と少し成長したスペード型のギザギザの1枚葉を見て頂ければ、2枚の写真があまりにも似ているのがわかります。

最終的に秋果が実るのを待って比較相と思っています。

【2023/10/7】
樹勢が強く春に剪定した地植え苗が1.5mほどの3本の枝に成長し、たくさんの実を付けています。
収穫が楽しみです。

【2024/8/6】
樹上完熟させたので、目から蜜があふれ出て、フルーティで豊かな風味がありとても美味しかったです!
袋かけはしていませんでしたが、目が小さく閉じていて蜜が出ている為、完熟させても蟻やその他の害虫の被害を受けていませんでした。
写真の果実のように、熟すと黄色くなりシュガースポットができて垂れ下がるので、収穫時期がわかりやすいです。

同じハニータイプのLattarula(ラッタルラ):別名イタリアンハニーと食べ比べてみましたが、風味、甘さともに甲乙つけがたいと感じました!
Lattarula(ラッタルラ)より目が小さいので、雨には強そうです。