ダルマティ(Dalmatie)

Dalmatie

シノニム: San Pietro,≒Stella,Dalmatie Green, Blanche Navello, Dalmatian, Du Japon, Ragusa, Ragusaine, Staten Island Bomb, White Greek, White Navello, 
夏秋兼用品種
果実の大きさ:100~200g
果皮:黄色または緑色
果肉:赤
Family:Adriatic  (アドリア海の仲間)
耐寒性ゾーン:7A~(-17.7~-15.0度以南)(北海道南部~)
原産国:クロアチア

ダルマティの原産地は、アドリア海沿岸のクロアチア(ダルマチア地方)です。
「ダルマティ」という名前自体も、この「ダルマチア(Dalmatia)」という地名に由来しています。

それがフランスに伝わり、フランスの育苗家たちによって世界的に広められたので、フランス原産と間違われることもしばしばあります。

この品種は、特に寒冷地や雨の多い地域でも高品質な実をつけることで知られており、日本のような気候にも非常に適しています。

  • 果実は、100~200gと大きく、果皮:黄色または緑色で果肉:赤です。
  • 味は、バランスの取れた甘さと爽やかで軽やかな風味が特徴でほのかなベリーのような香りが混ざり合います。
  • 耐寒性:強 耐寒性ゾーン:7A~(-17.7~-15.0度以南)(北海道南部~)
  • 矮性(わいせい)。木があまり大きくならないため、鉢植え栽培に最適です。

有名なイチジク専門業者が、StellaとDalmatie(ダルマティ)は、同じと言っています。
下記のリンクやYouTubeを参考にしてください!

FIG BOSS】Dalmatie (Stella) Fig Tree ダルマチア(ステラ)イチジクの記載
Figaholics】ステラはダルマティエ(クロアチアのダルマチア地方にちなんで名付けられました)とも呼ばれています。
Mountain Figs】Stella / Dalmatie

Ourfigsなどで、同じでないという意見もありますが、栽培している一部の愛好家からのもので、一般的には同じ品種として扱われています。

ちゃぼさんのイチジク 完熟果の紹介 バナーネとの見分け方

【植え付け・仕立て】

  • 植え付け時期は12~3月頃がベストですが、寒い地域では凍害を防ぐため、春に植え付けるのがよいでしょう。
  • 根が浅く広がるので、深植えにならないように注意します。
  • 一般的にイチジクは、一文字仕立てまたは開心自然形が良いとされますが、ダルマティは、狭い場所なら「主幹形」や「一文字仕立て」、広い場所なら「開心自然形」が適しています。
  • 1年目は収穫は考えず、土台となる樹の骨格を作ることを目的とします。
  • 日当たりが良く、水はけが良い場所に、直径約40cm、深さ約40cmの穴を掘って植えます。
  • 葉が大きいので強風に弱い性質があるため、風があまり当たらない場所を選びます。
  • 植え付け時に苗木を高さ50cm程度のところで切り戻し、そこから発生する新梢を自分の作りたい樹姿に必要な数だけ発生させます。その年の落葉後に、伸ばした各枝をさらに30cm程度の長さで切り戻して、結実準備が完了です。

【開心自然形】

開心自然形は若木のうちから主枝を3本決め、60度の角度になるように斜め上に枝を伸ばします。 樹高が高くなりにくく、管理しやすい樹形です。新梢が多く出るため、「新梢管理」による樹勢のコントロールが最も行いやすい樹形です。 結果枝も多いため、管理次第で多収につながります。

特に向いている品種


【一文字整枝】

主枝となる2本の枝を「一文字」に伸ばした仕立て方!

  • 1年目は斜め45度にY字に伸ばし、十分に枝が硬化したら曲げたいところにノコギリで下半分を切り曲げれるようにして、水平に誘引する。
  • 水平に這わせた誘引線(またはパイプ)に成長に合わせてこまめに誘引する
  • メリットは、直線的に移動しながら作業ができる効率の良さ。
  • デメリットは、主枝は上面が凍害の被害を受けやすいため、とくに晩霜害の多発地帯では防寒措置が必須。

向いている品種

キング桝井ドーフィンネグローネ姫蓬莱バナーネブルンスウィックカドタ、アーテナ

【土壌・肥料・水やり】

  • 土壌は水はけと保水性が良く、肥沃なものが適しています。腐葉土や油粕を混ぜ込み、酸性土壌を嫌う場合は苦土石灰を混ぜるとよいでしょう。
  • 日当たりの良い、水はけの良い用土に植え、特に植えてから最初の1年は、定期的に木に水を与えてください。通常定植2年目くらいから実をつけ始めます。
  • 発芽期の3~4月、特に乾燥する7~8月、9月上中旬は、土の乾き具合を見て5日に1回程度は水やりすると枝が良く伸び、実が甘くなります。
    (※鉢植えでは、4~10月は1日1回、ただし夏には2回行う。冬は7~10日に1回行う。)
  • イチジクはあまり土を選ばないと言いますが、一般的に有機物が豊富で、わずかにアルカリ性で排水と通気の良い土壌が理想的です。
  •  酸性土壌を嫌うのでPH7.0を目標に、冬に苦土石灰などをまいてで調整します。
  • 肥料は5月はじめ【N/P/K=13/10/13の肥料(1~3年150g・ 4~6年450g )】と12月~1月に、有機肥料(油かす等)と苦土石灰を施します。
    (※鉢植えでは、植え付け1年目は5~10月まで1~2個。または緩効性化成肥料10~20gを2回。2年目以降は冬に油かすを50g、4~10月には毎月、化成肥料を5g程度施す。)
  • 果実は1枝に8~10個が適当です・実がたくさん付きすぎると栄養不足で成長しないので、早めに摘果します。

有機肥料とは、油粕や魚粉、鶏糞など、植物性または動物性の有機物(炭酸そのものを除く炭素を含む化合物)を原料にした肥料のことです。
これに対し、鉱物などの無機物を原料として、化学的方法により製造された肥料を化学肥料といいます。

有機肥料の特徴
・全体的に即効性は低く持続性が高い。
・利用することで土壌が改良されるメリットがある。

化成肥料の特徴
・全体的に即効性が高く、持続性は低い。
・微生物の影響を受けず、植物に吸収されやすい。

有機肥料・化学肥料と聞くと、生物由来の素材から作られている有機肥料のほうがいいと思いがちですが、有機肥料は即効性が低く持続性が高い、化学肥料は持続性が低く即効性が高いと、性質が異なりますのでどちらが良いというものではありません。使い分けが大切です。

【害虫・病気・防寒対策】

  • 必ずカミキリムシ(テッポウムシ)予防のために、カットサイドSまたは予防フィルムを、幹に塗るか、見つけ次第捕殺してください。
  • 幼虫は幹に入りおがくずのような糞を外に出すので枝を切り落とすか穴に【スミチオン1000培液】または、【住友化学園芸 殺虫剤 園芸用キンチョールE カミキリムシ 幼虫 退治】などを注入して退治します。
  • 日当たりと風通しをよくして、害虫や病気(さび病など)から木を守ります。
  • 木の周りに防鳥網を設置するなどの鳥害対策、また果実に袋をかけて鳥や蟻から守ることも必要になります。
  • 収穫は、果実が熟して木から落ちる直前が一番おいしいので、熟したものから順次摘み取ります。
  • 耐寒性は強い方ですが、寒い地域では防寒対策が必要になります。
  • 果実は降霜や降雪に遭遇すると果実が成熟しても果皮が硬くなり、食味が落ちるため、収穫時期は寒冷地では10月をめどに考えた方がよさそうです。
  • 12月~2月に主要な枝は2、3芽を残して切り戻します。

剪定方法 秋果と夏果の収穫

イチジクは、秋果と夏果を収穫するための選定方法が異なります。一般的に秋果の方が糖度が高く美味しい果実が取れる為、秋果中心の選定方法になりますが、夏果の方が大きく違った魅力もあるので、好みでお試しください。

※多くの一般的な品種は夏秋兼用品種ですが、ビオレドーフィン・キングなどは、夏果しか収穫できない夏果専用品種ですので、剪定方法を間違えないようにご注意ください!

秋果を収穫する
前年の枝から伸びた新梢にはすべて結実するので、前年枝をすべて枝元から2~3芽残して切り戻します。

夏果を収穫する
夏果は前年に伸びた枝先のわき芽が越冬し、翌年春から肥大し6月下旬~7月上旬に成熟するものです。果実は前年枝の先端のほうにしかつかないので、先端部分を深く切り詰めると果実の収穫はできません。夏果を収穫するには、込み合った枝を間引く間引き剪定を主に行うようにし、徒長した枝は間引き、1m以上に伸びた枝は3分の1ほどに切り戻してコンパクトな樹形を維持します。

夏果と秋果を両方収穫する
枝の伸び具合や生長度合いを見て、間引き剪定と前年枝の切り戻し剪定を併せて行います。

ダルマティは樹形を自由に仕立てやすい品種であり、剪定が多少下手でも花芽はつきやすい。 

【水やり】

イチジクの生産量第一位が、東ヨーロッパと西アジアにまたがるトルコで、次にエジプト、イランと続くので、乾燥した土壌に適しているように思われますが、それらの地域は、温暖ながら比較的降水量もあり肥沃な地帯なので、イチジクが乾燥に強いというわけでは決してありません。

逆に水は好む性質があるので、発芽期の3~4月、乾燥する7~8月には庭植えでも水遣りをすると枝が良く成長し、実が甘くなります。

特に日差しが強く乾燥しやすい夏場は、枯れることさえあるので、水はけのよすぎる土壌や、鉢での栽培では注意が必要です。
※ただし水はけが極端に悪い土壌では生育は著しく劣ります。

イチジク畑のダルマティ